イード・ル=アドハー(犠牲祭)

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 遅ればせながら、犠牲祭(イード・ル=アドハー)の時の写真を何枚か貼っておきます。友人の実家宅で屠殺を見せて頂きました。慣れない目で見ると残酷そうですが、子供も含めてみんな大はしゃぎです。誰一人怖がっている人はいませんが、都会っ子だとエジプト人でも慣れず、「初めて見るなら普通怖い、慣れてるから楽しめる」と言っていました(撮影箇所は田舎です)。

 バスマラを唱えて殺した後は、足の辺りから息を吹き込み、棒でバンバン叩いて皮を浮かせて剥がしやすくします。それから皮を剥いでいきます。
 犠牲獣の肉は、三分の一は家の者が、三分の一は親戚など近しい者が、三分の一は貧者に分け与えること、とされているのですが、この皮も寄付される場合が多いようです。マスジド関係の孤児基金の人らが、軽トラックで回収に回ってきました。ちなみに、わたしの見た車は拡声器がついていて(エジプト人本当にマイク大好き)、タクビールのテープを流しながら走っているのですが、時々ミニフトバのような演説も流していて、このお話はテープではなく、運転しながらリアルタイムで説教していました。
 
 犠牲祭の時に歌うこんな大衆歌を教えてもらいました。

بكرة العيد ونِعيِّد
وهندبح الشيخ سيّد
ونحطه في القَروانة
ننزل عليه بالخرزانة

明日はイード お祝いするぞ
シャイフ・サイイドを屠って
タライの上にのっけて
棒で叩くんだ

 エジプト方言ですが、خرزانةは羊をバンバン打つ時の棒(عصاよりは細いものを指す)、قروانةは大きなタライみたいなものを指すそうです。でも後者は現代ではほとんど存在せず、教えてくれた彼女も母親に説明されて知っているだけで、この歌以外では聞いたことがないそうです。
 シャイフ・サイイドというのは、羊のことです。ちょっと可笑しいです。
 
 ビデオも撮ったのですが、一応女性はモザイクかける等したいので、うまく加工できそうだったら公開します。