イスラームと関係ないムスリムづき合い

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 日本のイスラームについて、致し方ないながらも、何か微妙な違和感を覚えることがあるのですが、ふと「ムスリムがイスラームと関係なく関わることがない」というのが一つあるのでは、と思いつきました。
 ムスリムが多数派の地域なら、放っておけば会う人は大抵ムスリムなわけで、かつ日常の社会生活のほとんどは、狭義のイスラームとは関係ないものです。「イスラームは生活全般に関わる」というお題目を信じるなら天網恢恢疎にして漏らさずなのかもしれませんが、メトロに乗ったりスーパーで牛乳買ったりする時にイスラームのことを考えるムスリムはあまりいないでしょう。
 とにかく、普通の近所付き合いとか友達づきあいとかをしていれば、確率的に相手もムスリムなことが多いわけで、要するに普通の人間関係の中にイスラームも一緒に入っている、ということです。
 日本だとムスリムが圧倒的少数派なので仕方ないのですが、ムスリム同士が関わるとなると、「イスラーム!」と気合の入った場面になることが多いでしょう。会う場所もモスクなどが多いですし、「やっぱ一応こういう場だから半端なこと言ったらマズイかなぁ~」みたいな空気がある気もします。
 これはもう、本当にどうしようもないことなのですが、あんまり自然な風景とも言えないし、個人的にはちょっと窮屈です。こういう環境だと、イスラームということを強く意識するか、逆に一部の移民ムスリムのようにすっかりイスラームを忘れてしまうか、両極端になってしまう傾向があるでしょう。イスラームって、本来はその真ん中くらいのものの筈ですし、この辺りが違和感の一因になっているのかなぁ、などと思いついた次第です。
 真ん中くらいのものに触れれば、非ムスリムの日本人ももうちょっと親しめて理解も進むはずなのですが、そもそも数が増えなければ真ん中ができないので、卵と鶏みたいなお話です。
 そう思うと、ムスリムはヒジュラせよというのは尤もな気もしてきます。まぁ正直、そこまで機動力も根性も信心もないので、結局ぼんやりしているだけなのですが。

 ムスリムは休みの日に泊まりっこして人生ゲームとかUNOとかやると楽しいんじゃないですかね。UNO部とか作ろうかしら。賭けたりしなければUNOハラールですよね(笑)。