倫理的選択で二者択一に見えるものは、実は択一ではないことが結構ある

シェアする

وإن جهداك على أن تشرك بي ما ليس لك به علم فلا تطعهما وصاحبهما في الدنيا معروفا واتبع سبيل من أناب إلي ثم إلي مرجعكم فأنبئكم بما كنتم تعملون
だがもし,あなたの知らないものを,われに(同等に)配することを,かれら(両親)があなたに強いても,かれらに従ってはならない。だが現世では懇切にかれらに仕え,悔悟してわれの許に帰る者に従え。やがてあなたがたはわれに帰り,われはあなたがたの行ったことを告げ知らせるのである。」(31:15)

 ボーンムスリムではない多くの日本人ムスリムにとって重要な問題。家族の重要性を説かない宗教というのはあまりないと思うが、一方で最後の選択を迫られて信仰を取らないものは真ではない。しかしただ家を捨てろというのではない。
 某所でも、家族の反対を押してムスリムになった人に対し、それでも家族との関係を絶ってはならない、と説いていた。
 倫理的選択で二者択一に見えるものは、実は択一ではないことが結構ある。「二者択一だとするなら」信仰をとるべきだが、実際のところ別に二者択一でもない。

ولا تصعر خدك للناس ولا تمش في الأرض مرحا إن الله لا يحب كل مختال فخور
他人に対して(高慢に)あなたの頬を背けてはならない。また横柄に地上を歩いてはならない。本当にアッラーは,自惚れの強い威張り屋を御好みになられない。(31:18)
واقصد في مشيك واغضض من صوتك إن أنكر الأصوت لصوت الحمير
歩き振を穏やかにし,声を低くしなさい。本当に声の最も厭わしいのは,ロバの声である。」(31:19)

 アラブ人はよく聞いて欲しい!(笑) 口泡飛ばし怒鳴る宗教者の何と多いことか。その点では普通の日本人の方が余程行儀が良い。
 ロバの声はシャイターンの声、という民間信仰がある。確かにこの世ならぬもので、びっくりさせられるけれど、そこまで言ってはロバが気の毒にも思う。