覚えているのはネズミの背中ばかり

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太い井戸の中をただただなす術もなく落ちていて、鉄の棒かなにかをガッと壁に刺してガリガリガリッと抗い、一瞬壁際のネズミが跳ねるのが目に映ったりするけれど、すぐに棒がボキンと折れてまた落ちる。
このガリガリした跡が作品で、後のことは目の前にあっても一切見えない、見えていて見えていない。ガリガリ跡も既にはるか上空で己の手を離れた。覚えているのはネズミの背中ばかり。



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