弱いヤツという仕事

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 チャンバラでは斬られ役の方が難しいと言いますね。大体、受け入れてかつ怪我しない、みたいのは難しいし危ないものです。危ない仕事は時給が高い。高くなければ人は来ませんね。
 「弱いヤツ」という仕事があるわけです。「弱いヤツ」は危険なんですよ。弱いから。危険な仕事なので時給上げろ、という話です。
 でもいくら危険な仕事だからといって、何の役にも立たない、単に一人で東京タワーによじ登って降りてくるとかいう話しなら、それは時給は貰えません。だって仕事になってないんですから。
 だからそういう時は「弱いヤツやってます!時給上げて下さい!」と言っても、上がらないですよ。
 そうなんですけど、そこで話が終わらないのは、「弱いヤツ」にはただ弱いだけで、ある程度仕事があるんですね。「弱いヤツ」がいてくれると自分が相対的に強くなれますから、コントロールできるし、加虐できる。これは需要があります。別にいたぶらなくてもいいんです。愛でるのでも。「弱いヤツ」はかわいいですよね。生殺与奪を握っていればいくらでもかわいいと言えます。かわいいなんてそんなものです。猛獣だって檻に入ってるからかわいいんです。部屋にいたらかわいいどころじゃありません。
 「弱いヤツ」はお金で買うものです。知らないうちに買ってるんですよ。結構払ってますよ。別段悪いことでも何でもないし、そういうものです。「弱いヤツ」はそれで食べてるんですからお互い様。
 その辺、こういう風にできているものなので「この仕事は危険すぎる!安全にしてくれ!」と言われても、危険なお陰で時給が高いわけで、その辺はトレードオフだと思わないといけない。せいぜいのところ危険度をアピールして時給を上げてもらうくらいですね。
 逆に買う側は、買われる側の危険度をあんまりわかっていないことがよくありますね。「そんなに危険なの?ほんとは安全なんじゃないの?」と疑ってかかる。買い叩こうとする。これは鈍感というか無知ではあるのですが、買う側が買い叩くのは世の常でもある。お互い、値切り合戦、交渉を楽しめるようにしておかないといけない。
 時給と言っても、スーパーの鮭切り身みたいに値札がついている訳じゃないですからね。交渉で決まります。そういうものなんだから、後は交渉を楽しめるかどうかです。楽しめなければ多分、値切るのは無理でしょうね。買われる側も買い叩かれるでしょう。

 こういうことヘラヘラ言ってると怒られますね。色んな方面から。これも結構危ない仕事だと思うんですけどね。時給上がりませんかね?



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