あなたが子供であることは、神様が引き受けて下さるから

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 信仰とは、大人が子供であることではないか、と気付く。
 「誰にでも心の中には子供の自分がいる」ということではない。むしろ、子供の自分を捨てるために、信仰に「子供としての自分」を預ける、ということだ。
 信仰があれば、安心して大人になれる。あなたが子供であることは、あなたの子供は、神様が引き受けて下さるから。
 信仰がないと、人は自分の心の中を覗き込む。そこに「子供としての自分」を発見しようとするのだが、本当のところ、心の中というのは常に空っぽだ。長い間、じっと覗き込んではいけない。
 子供時代は、常に既に、ない。
 それは「この世ならぬもの」へと去ったのであり、この「過ぎ去り」という契機自体が、子供時代の絶対的な過去性だ。
 心の中に、「子供としての自分」はいない。
 ただ、像がある。像だから、じっと長いこと見ていると、像であるということに気付いてしまう。だから、心の中を長い間見つめていてはいけない。
 過ぎ去ったものは、やがて訪れる場所にある。
 だから、今は心配しないで、大人をやればいい。



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