地図が読めなくてもGoogle Earthなら

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 エジプト人は一般に地図を読むのが苦手ですが、友人が「地図よりGoogle Earthがイイ」と言うので、試しにカイロをGoogle Earthで眺めてみると、確かにこれは分かりやすいです。
 というのも、カイロの街中だと地図があんまり有効ではないのです。直線距離だとすぐそこでも、大きな通りが間にあると、それはほとんど川を渡るみたいなもので、一々冒険しないといけません。高架道路が街中をぐちゃぐちゃと横切っていて、実際の移動ではこれをよく頭に叩きこまないといけないのですが、地図では今ひとつよくわかりません。また、綺麗な地区と大衆的な地区の差が著しく、歩いた時にかかる精神的・物理的コストが全然違うので、それも把握していなければならないのですが、これまた地図には現れません。しかも綺麗なエリアとスラムみたいなところが、通り一つ隔てて隣り合っていることも珍しくありません。
 Google Earthだと立体交差もよく分かります。また、ちょっと笑ってしまうくらい、地区による貧富の差が分かります。大衆的な地区は、もうミッチリぎゅうぎゅうに家が並んでいて、一枚の生地のようです。豊かな地区では一つずつ建物が独立しているのが分かるのですが、大衆的地区ではそれをまるごと巨人が足で踏みつぶしたみたいになっています。
 先日初めて行ったエリアでちょっと道に迷ったのですが、Google Earthで見たら「このショートカットに惑わされたかっ」と一発で理解できました。これは面白いです。
 
 全く関係ないですが、どうでもいいネタなのでついでにメモしておくと、今日ラムスィース(カイロの鉄道駅)に行ったら、すっかりリニューアルされてピカピカになっていました。ゴミも全然落ちていなくて、あの陰気だった駅が嘘のようです。照明は相変わらずあの黄色のようなオレンジのような、トンネルの中みたいな明かりですが。エジプト人、やればできる!って感じです。
 また、ラムスィースの前のメトロの駅は、前はホスニー・ムバーラクだったのですが、シュハダーゥ(殉教者たち)駅に改名されていました。多分、これはチビニュースくらいにはなっていて、皆んな知っていることだったのでしょうが、わたしは今日初めて知りました。メトロの駅も心なしか前より綺麗になっています。
 そこに至るまでの交通渋滞は相変わらずで、往復二時間以上バスに乗っていて排気ガスで今でも頭が痛いですが。