『ジハードとテロリズム 日本人が知らないイスラムの掟』佐々木良昭

　著者のブログが結構面白いので購入。タイトルだけなら手に取らなかったでしょうが。
　大味ではあるものの、アラブ人の性質について嘘は言っていないと思う。どういう局面でどう付き合うか、に拠るでしょうけれど。
　「ものづくり」に対するアラブ人の考え方とその源泉、イスラームのネットワーク的本質などは、面白く読めた。
　それより、購入した後で、この著者が「酔っ払って学生を刺した」という情報を目にし、うんざりしています。真偽は定かでありませんし、全員深酒した席で根性試しみたいなノリだったようで、刺したらしいといっても殺したわけではないでしょう。それでも、まかりなりにも人を刺して不起訴処分というのはどうなのでしょう。
　それ以前に、著者はマッカ巡礼を経験しているらしいのでムスリムだと思うのですが（ムスリムでなければ原則マッカに近づくこともできないはず）、それが大酒を飲むとは何事でしょう。
　これらすべてが事実だとしても、それにより著者の全価値が損なわれるとは思いません。少なくともブログは面白いです（いかにもマッチョオヤジなノリではあるけれど、そういう視点も大切）。
　でも、噂があるというだけでも、品行・品性については割り引いて見させて頂きます。