去年くらいからカイロの地下鉄では、車両の各ドアに「降車専用」「乗車専用」といった文字が書かれ、降車用のドアと乗車用のドアが別々になりました。これは乗降時の衝突を避けるためですが、実際にはほとんど守られていません。
日本では「降りる人が先、乗る人は並んで後から乗る」という秩序が既に定着していて、かつかなり守られています。この手の細かい決め事を日本人は割と良く守るようで、中国などでもカオスだと聞きますが、エジプトもカオスです。そのカオスぶりにはエジプト人自身もうんざりしていて、だからこういう新ルールが出来たのでしょうが、正直、このやり方が合理的とは思えません。混雑した車両の中で、乗車口から降車口まで移動しなければならないのは、現実的ではないでしょう。
ある一般人のインタビュー動画を見ていたら、「ドアを制御して、降車口と乗車口で順番に開くようにすべき」という意見がありましたが、そうしたら今度は開いたドアに乗る人も殺到するのが眼に見えています(「いや、そもそも大事なのは、どんな方法であれ、人々が方法に慣れて守ることだ」とツッコまれていて、その通りだと思いました)。それくらいなら、日本方式の方が余程簡単だと思うのですが、そうでもないのでしょうか。
ともあれ、カイロのこの方式が一体どこから来たのか気になります。諸外国で、このような方法を採用し、かつ上手くいっているという国があるのでしょうか。カイロが世界初とは思えず、おそらくどこかの国の方法を真似たかと思うのですが、ルーツはどこなのでしょう。