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新大久保 国境なき八百屋さん、サミーラ・サイード

 先日NHKでドキュメント72時間「@新大久保 国境なき八百屋さん」という番組をやっていました。あまりテレビを見ないのですが、たまたま食事時につけていたら流れてきて、これがなかなか味のある番組でした。
 新大久保の外国人の多い地区にある八百屋さんを取材したもので、九割のお客さんが主にアジア・アフリカ諸国出身の人々によって占められているとのこと。
 この中で近くにある金曜礼拝にムスリムたちが集まる場面があり、そこのインド出身らしいシェイフが、地元のおじいちゃんたちと喋っている様子が非常にイイ風景でした。そもそもこのおっちゃんおばちゃんらも、暇だから路上に座ってタバコをふかしたりしながらお喋りしているのですが、この感じが既にイイです。エジプトなんかだとむしろデフォルトの風景なのですが、日本だとあまり見かけません。もっと道でダラダラしたらいいです。シェイフは顎髭とズビーバ(礼拝ダコ)の立派ないかにもな感じのムスリムなのですが、使う日本語が下町日本語というか、非常に大衆的で、おっちゃんたちとも仲良くしてて、なかなかホノボノします。
 ムスリムが多数派の地域からの移民・出稼ぎについては色々な声があります。別にショービニズム的なことを言っているのではなく、わざわざدار الحربに移ってくるのを良しとしない、というのも一理あります。ただまぁ、個人的には、細かいことを抜きにして、こういうストリート的な風景はナイーヴにホッコリするもんだなぁ、と眺めています。何度も言っていますが、「それほどガラも良くない」ところに救われるところがあります。
 ちなみに、この番組の中で一人だけエジプト人が登場していたのですが、この人が非常に日本語も上手く頭の良さそうな人で、しかも男前でした。
 こういう視点や発想は、本当のことを言えば、より多くの重要な問題を覆い隠してしまうため、心地良い麻薬に他ならないのですが、時々使う分には、薬をジャンプ台にして進むこともできるようにも思います。土着信仰のハシーシュみたいなものです(それならハラームじゃないか、というツッコミはさておき)。

 物凄いナイーヴなことを書いたので、ついでに脳天気な歌を貼っておきます。
 サミーラ・サイードという歌手がアフリカ・カップの時に歌った歌です。

رغم اختلاف اللسان وان البشر الوان متفرقين في النوايا والشكل والاديان
لكن الهنا واحد رب البشر واحد بالحب جمعنا وكلنا انسان
وتعالو في حضن النيل وحضارة وادي النيل
فتحين احضنا قلوبنا بيوتنا وبرضه قليل

اسمر وكان فنان عن الحلم عينه تباها
شمس الصباح ترعاه وفي المسا حكايات

حلم يكون لاعب صبح التاريخ شاهد على نجوم سمراء كتبت تاريخ روايات
افريقيا ارض الخير اولادنا لسه بخير
مالناش غير حضنك شمسك حبك لينا كبير

言葉は違い 肌の色も違い 姿心も信仰も違えども
ここでは一つ 人の主はお一人 愛に集う 我ら人間
来たれナイルの懐へ ナイルの谷の栄えへと
心と門を、さらに多くを開きて迎える 

目に夢を称える褐色の者は巧者
太陽が見守り 夜は語らう

選手となる夢 褐色の花形を歴史が刻む
アフリカ 豊かなる地 我らが子らの善きかな
アフリカよ、汝が抱擁と太陽、愛よりほかに何もないが、その大いなることよ

kharuuf

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kharuuf

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